服部幸應先生による食育セミナー

2018.04.15

先日、日本薬膳学会主催の「薬膳からみた食と健康セミナー」に出席してきました。

服部学園理事長の服部幸應先生の基調講演や、四日市都ホテル「日本料理 都」特製 春の健美和膳ランチをいただきました。

料理解説者でありながら、料理専門学校の校長の服部先生。
食育基本法を作り、日本の食育を推し進めている第一人者でもあります。

貴重なお話を伺えたので、今回はその一部をご紹介したいと思います。

 

食育の大切さ


 

皆さん、食育って英語でなんて言うかご存知ですか?
単純にいくと、 『food education』 と考える方が多いのではないでしょうか。

答えは、 『eating education』 です。

『食べ物の教育』、ではなくて、『食べ方の教育』なんですね。
ただ食べ物についての知識を学ぶのではなく、どんな食べ方をしていくのかを知って、生きていく力を養っていくということです。

食育の3本柱は、①地球の食②共食力③選食力 です。
具体的にどんなことか、服部先生のお話を交えながらお伝えします。

①地球の食
 ―食糧自給率が39%と低い日本。食事を摂るだけで地球環境に大きな負担をかけているのが現状。自分たちの食のあり方を考えてみる必要があります。

 オリンピックの食についても関わりのある服部先生。
 2020年に東京オリンピックが開催されますが、オリンピックの選手村で提供する食事が、日本の食材だけでは間に合わない可能性があるらしいです。
 オリンピックで農作物を提供するには、「GAP(農業生産工程管理)」という認証を受ける必要があります。これは、食物の安全面から作り手の安全性の確保など様々な条件があります。
 ただでさえ食糧自給率が低い日本。そこに、オーガニックなどの基準も満たそうと思うとなかなか難しいでしょうね・・・せっかく日本の食をアピール出来る場ですが、厳しい現状があるようです。

 

②共食力
 -食事作法や食文化を伝承していくこと。

 三世代家族、いわゆる、おじいちゃんおばあちゃんと住んでいる状態の家族は、昭和50年(1975年)から平成25年(2013年)で、なんと3分の1に減っていて核家族化が進んでいます。家庭の中で教えてもらっていた躾などが伝えられなくなっています。
 ノーベル賞経済学者のジェームズ・ヘックマン教授によると、幼児(3歳まで)にしっかり教育をしておくと、大人になった時の経済力に差がでてくるというお話もありました。幼児期までに、様々な年代の人と関わり、刺激を受けることはとても大切ですね。

③選食力
 -自分や家族を健康にしてくれる食べ物を選ぶ力を養うこと。

 戦後から食の西洋化が進み、日本の栄養の傾向が変化しています。1945年には炭水化物の比率は約80%を占め脂質は10%未満でした。ですが、2000年には糖質は60%へと減り、脂質は25%へと増加しています。その影響か、悪性腫瘍などの病気が増加していきました。

現在の日本の栄養学はドイツで発展した学問で、日本独自の食文化ではありません。縄文時代から現代までは約2000年余り。この栄養学が取り入れられたのは戦後なので、まだ100年も経っていないのです!
欧米の食事がどれだけ最近のことかがわかります。そして今、欧米の食事内容が我々日本人に合っているのかを考える時期に来ています。1964年~1985年あたりの食生活が一番日本人に合っているのではないかと話されていました。

少し長くなりましたが、改めて考えると私たち日本人は、もっと日本の文化や歴史を知る必要があると感じました。
③の選食力については、とても身近な話ではないでしょうか。
最近は、アメリカのセレブの中で話題などという謳い文句で商品が飛ぶように売れていることも珍しくありません。

私たち日本人にも本当に合っているものなのでしょうか。情報に振り回されず、しっかりと自分の体と向き合っていく必要がありますね。

このコラムで振り返るきっかりになっていればとても嬉しいです(^^)

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