食欲の秋を楽しみながら健康に!太らない食べ方のコツ
9月に入り、夏の暑さが落ち着くと同時に「食欲の秋」がやってきます。
サンマやきのこ、さつまいも、栗、ぶどう、梨など、秋は栄養価の高い旬の食材が豊富。思わず食べすぎてしまう方も多いのではないでしょうか。
一方で、この時期は「秋太り」に注意が必要です。季節の変わり目は基礎代謝が変化しやすく、油断すると体重が増加しやすい時期でもあります。
そこで今回は、秋の味覚を楽しみながら太らない食べ方について、栄養学的な視点からご紹介します。
目次
なぜ「秋は太りやすい」のか?
「食欲の秋」と呼ばれるのには理由があります。
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基礎代謝が下がりやすい
夏の暑さで消耗した体は、秋になると省エネモードに入りやすく、消費エネルギーが低下します。 -
ホルモンの影響
日照時間が短くなることで、セロトニン(気分を安定させるホルモン)が減少。体はエネルギー源である糖質や脂質を求めやすくなります。 -
旬の食材が美味しい
秋は炭水化物や脂質を多く含む食材が豊富。さつまいもや栗、新米など、エネルギーが高い食べ物に自然と手が伸びます。
つまり、秋は「食欲が増える環境+代謝が落ちる環境」が重なり、太りやすい季節なのです。
食欲の秋を楽しみつつ太らない食べ方のコツ
1. 「旬の野菜」でボリュームをアップ
きのこ類や根菜類は食物繊維が豊富で低カロリー。特にきのこは旨味成分が強く、炒め物や煮物に加えると満足感が得られます。
👉おすすめ食材:しいたけ、舞茸、しめじ、れんこん、ごぼう
2. 炭水化物は“質”で選ぶ
秋は新米やさつまいもなど糖質が豊富な食材が旬ですが、「食べない」のではなく「食べ方」が大切です。
・白米よりも雑穀米・玄米を選ぶ
・さつまいもは焼きいもより蒸しイモでGI値を下げる
・食事の最初に野菜や汁物を摂って血糖値の上昇を抑える
3. たんぱく質をしっかり摂る
たんぱく質は筋肉量を維持し、基礎代謝を支える重要な栄養素。秋は魚が美味しい季節なので、サンマや鮭、サバなどの青魚を積極的に取り入れるのがおすすめ。DHAやEPAも摂れ、生活習慣病の予防にも役立ちます。
4. 間食は「果物+ナッツ」でバランス良く
秋の果物(梨・ぶどう・柿)はビタミンやミネラルが豊富ですが、果糖の摂りすぎには注意が必要です。間食には少量のナッツを組み合わせると、血糖値の急上昇を防ぎ、満足感も持続します。
5. 食べる順番を工夫する
・野菜 → たんぱく質 → 炭水化物 の順番で食べる
・食物繊維とたんぱく質で血糖値をゆるやかに上げ、脂肪の蓄積を防ぐ
上記5つのポイントをぜひ意識してみてくださいね。
まとめ|秋太りを防ぎながら旬を楽しもう
秋は美味しいものが豊富で、つい食べすぎてしまう季節。しかし、工夫次第で「旬を楽しみながら健康的に食べる」ことができます。
・きのこや根菜でボリュームアップ
・炭水化物は質と食べ方を意識
・魚や大豆製品でたんぱく質を補給
・果物はナッツと一緒に少量を楽しむ
このような工夫を続けることで、秋太りを防ぎつつ、栄養満点の季節の味覚を楽しむことができます。
「食欲の秋」を敵にせず、味方につけて、心も体も満たされる秋を過ごしませんか。

著者プロフィール
椙山女学園大学卒業後、食品原料商社にて様々な食品原料の開発に携わる。現在は、フリーランス管理栄養士として年間500人以上に栄養指導、食品添加物セミナー、企業のコラムなどを執筆。また、マクロビ・薬膳・自然療法・望診を学び、西洋・東洋の面から見た、病気にならない体づくりを研究中。
《保有資格》
管理栄養士 / 管理薬膳師 / 上級望診指導士