冷え症なのに、甘酒を飲んでいませんか?
ここ数年、健康・美容食としてブームになっている「発酵食」 。
腸内環境を整える、美肌・血液サラサラ・アンチエイジング効果があるとして、健康・美容に目がない女性の中ではとても注目されています。この発酵食を摂る生活を指す「菌活」は、今や20~40代女性の7割が実践しているそうです。
冷え症なのに、甘酒を飲んでいませんか?
発酵食の中でも、特に最近話題なのが「甘酒」。
甘酒には、ビタミンB1・B2・B6、葉酸、オリゴ糖、食物繊維、システイン・アルギニン・グルタミンなどのアミノ酸、コウジ酸、ブドウ糖など、栄養補給の点滴に含まれるものとほぼ同じであることから、『飲む点滴』と言われるほど高い栄養を含んでいます。
このことから、雑誌やテレビ、モデルさんたちの間で取り上げられ一気に人気がでました。スーパーに行くと、たくさんの種類の甘酒や甘酒を使ったアイスやデザートが並んでいますね。
しかし、この甘酒、女性に多い『冷え症』の方には摂取をおすすめしません!
特に低体温の人は要注意です。
低体温というのは、35℃台のイメージが強いと思いますが、36.4℃以下を指します。
栄養価的には完璧ですが、中医学的観点からみると、甘酒の性質は『陰性』です。陰性ということは、甘酒を摂ると体を冷やす方向に働きます。
※陰性とは?こちらのコラムをご参考ください。
実は江戸時代には、甘酒は夏の飲み物だったのです。
夏になると町中には「甘酒〜え、甘酒〜え」と声を張り上げる甘酒売りがやってきました。そして、冷たい甘酒を飲み水として、そして何より疲労回復のための栄養源として江戸の人は飲んでいたのです。このことから、甘酒は俳句でいうと「夏の季語」となっています。甘酒売りがやってくると、夏がきたと感じる風物詩だったのですね。
トマトやきゅうり、スイカなど夏に摂れる野菜は、夏のほてったからだを冷やす効果があります。甘酒も同じように、夏に飲まれていた=からだを冷やす、ということです。
原料の性質から考えてましても、甘酒の原料の米は中庸(陰でも陽でもない)に分類されますが、米麹によって発酵する過程をとり酒となると陰性に分類されます。
中医学は科学的根拠が少ないため、何故からだを冷やすのかを科学的に証明はされていません。また、『甘酒は体によい』ことはメディアで取り上げられていますが、『甘酒を飲んで冷え症になった!』という報告は大々的には言われていません。
しかし、『冷えは万病のもと』と言われているように、からだが冷えていると体内の酵素が働きにくくなり、免疫力が落ちます。
その結果、体調不良・病気となることは何となくイメージはできるのではないでしょうか。
テレビや雑誌で取り上げられている健康法が必ずしも万人に合うものではありません。
まずは自分の体質を知り、本当にその方法が自分に必要なのか、合うのかを見極めていきましょう♪
著者プロフィール
椙山女学園大学卒業後、食品原料商社にて様々な食品原料の開発に携わる。現在は、フリーランス管理栄養士として年間500人以上に栄養指導、食品添加物セミナー、企業のコラムなどを執筆。また、マクロビ・薬膳・自然療法・望診を学び、西洋・東洋の面から見た、病気にならない体づくりを研究中。
《保有資格》
管理栄養士 / 管理薬膳師 / 上級望診指導士