夏は緑茶か麦茶がおすすめ?お茶の種類別の効能について
まだ肌寒い日もありますが、5月5日に立夏を迎え、暦上では夏です。体はもう夏仕様になっていますので、食べるものも夏に対応できる食事にしていきたいですね。夏バテ予防には、水分もしっかりとることもお忘れなく。
さて、みなさんはお茶を飲むときに何か意識して選んでいますか?
お茶によってまったく効能が違いますので、ご自身の体調や季節に合わせて選ぶといいですよ。お茶は、どの種類でも体を温めるイメージがあるかもしれませんが、種類によっては体を冷やします。冷やすかどうかは、茶葉を発酵させているかさせていないかで決まってきます。
夏の時期に飲みたい「緑茶」・「麦茶」
緑茶と麦茶は、不発酵で「涼性」です。どちらのお茶も体の熱を冷ますので、これからの時期にはぴったりのお茶です。消化を促進する効果があると言われていますので、夏バテで弱った体を癒します。また、利尿作用があるのでむくみが気になる時におすすめです。冷えが気になるときは午前中や食後に飲み、秋以降の寒さを感じる時期には量を控えるといいですね。
緑茶
・体にこもった余分な熱を冷ます
・イライラやダルさを解消、頭をすっきりさせる
・気持ちを鎮める
麦茶
・ノンカフェイン
・ミネラルが豊富
・体にこもった熱をとり、暑気あたりを予防
・消化を助ける
緑茶を飲みたいけど、冷えが気になる場合は、「シソ」と合わせるといいですよ。シソは体を温める性質をもっており、風味が緑茶と相性もバッチリ。爽やかですーっとした風味で、夏にも飲みやすいお茶になります。
冷えが気になる方におすすめの「紅茶」「黒豆茶」
紅茶は発酵茶。紅茶・黒豆茶はどちらも温性で体を温めるお茶です。冷えが気になる方は、温性のお茶を摂っていきたいですね。
ストレスを受けてもやもやするときには、リラックス効果があると言われている「紅茶」がおすすめ。「温性」で体を温め、カフェインの効果で気分をすっきりさせます。生姜をいれて「生姜紅茶」にすると、胃腸を活性化しながら体を内側から温めますし、「ハチミツ」を加えて「ミネラル」を摂るのもいいですね。
紅茶
・体を温め、冷えを解消
・精神を安定、リラックス効果
・風邪の予防
・消化促進
「黒豆」は「血」を補うため、血が不足しがちな女性には特におすすめ。体に栄養を巡らせる血が不足していると、髪や肌の調子も悪くなるので、しっかりと補っていきたいところです。黒豆茶は、黒豆をフライパンで炒り煮るだけで出来ます。ノンカフェインなので妊娠中や授乳中も摂れるのが嬉しいですね。煮出した黒豆も食べられます!
黒豆茶
・利尿作用
・血を増やして巡りをよくする
・アンチエイジング
・ノンカフェイン
体をスッキリさせたい時は「ウーロン茶」
夏で体のラインが気になる・・・そんな方は、「ウーロン茶」がおすすめです。平性~涼性で、油を分解する働きがあると言われています。夏に向けて体の余分な脂肪を落としたい時は、日常的にウーロン茶をとってはいかがでしょうか。また、中華料理など脂っこい食事の時にも相性のいいお茶です。また、「気」を巡らせる力もあるので、リラックス効果も高いです。
ウーロン茶
・消化を促進し、脂肪燃焼
・食べ過ぎによる膨満感を緩和
・利尿作用
・精神を安定
夏の時期には、からだを冷やす緑茶や麦茶を摂って夏バテを予防していきたいですね。冷えが気になる場合は、紅茶や黒豆茶も併せて摂ったり、キンキンに冷やしたものでなく常温か温めて飲むことがおすすめです。
また、お茶を飲むと、力が抜けてほっとする、そんな事はありませんか?ほとんどのお茶は「苦味」の性味を含むので、「心」に働きかけて情緒を安定させ、気持ちがリラックスします。
仕事や家事で慌ただしく、せかせかしてしまう・・・そんな時はお茶を飲んでリラックスしてはいかがでしょうか?
著者プロフィール
椙山女学園大学卒業後、食品原料商社にて様々な食品原料の開発に携わる。現在は、フリーランス管理栄養士として年間500人以上に栄養指導、食品添加物セミナー、企業のコラムなどを執筆。また、マクロビ・薬膳・自然療法・望診を学び、西洋・東洋の面から見た、病気にならない体づくりを研究中。
《保有資格》
管理栄養士 / 管理薬膳師 / 上級望診指導士