ビールを飲む時にごはんを控えれば、太らない?
あっという間に11月も終わりを迎え、今年も残すところあと1か月です。
これからの季節は忘年会など、お酒を飲む機会が増えますね。
暴飲・暴食で体重が増えやすい時期なので、自己管理に努めていきたいところです。
栄養指導をしていると、
『飲むときはお米は食べていません!』と胸を張っておっしゃる方がよくいます。
『アルコールのカロリーは体に溜まらないから、いくら飲んでも大丈夫ですよね?』
なんていう質問も出てきます。さて、実際のところはどうなのでしょうか?
アルコールのカロリーは蓄積しない?
アルコールで摂取したカロリーは体内に蓄積されないと言われています。
これは、「アルコールから摂取したカロリーを優先的に消費して、アルコール以外から摂取したカロリーの消費を後回しにする」ということです。
また、意外と知られていないのですが、アルコールは脂質の次に高カロリーです。
1gあたりのカロリー
脂肪9kcal アルコール7kcal 炭水化物4kcal タンパク質4kcal
たくさん飲めば飲むほど、アルコール以外でのカロリーは溜まっていきますね。
お店で通常提供される1杯分のおおよそのカロリーはこちら。
生ビール(中ジョッキ1杯) 145kcal
ワイン(ワイングラス1杯) 90kcal
ウイスキー(シングル) 75kcal
ハイボール 70Kcal
日本酒(1合) 200kcal
焼酎ロック 70kcal
ウーロンハイ 95lcal
※あくまで参考数値です。量やカロリーは店によっても異なります。
女性用茶碗で普通盛のご飯(150g)は250kcalです。生ビール2杯でご飯のカロリー分です。
確かにご飯を食べなければ、カロリー摂取は控えられるかもしれません。
ご飯を控えれば、太らない???
カロリーだけみると、お酒を飲むときにご飯を食べないようにすればカロリー過多は防げそうです。
ですが、アルコールのカロリーはエンプティカロリーといって、体に必要な栄養素が摂れないカロリーです。
ただカロリーだけあって、栄養がないということです。
さらに、アルコールを分解する過程で、ビタミンB1が必要となり、肝臓で中性脂肪の合成がすすみます。
おつまみやご飯を食べないようにして、お酒だけ飲んでいても肝臓が太っていくうえ、栄養不足になっていきます。
お酒だけにすれば太らない、ということはありません!
お酒は適量にし、ビタミンB1を多く含む、玄米や豚肉、大豆、枝豆などの食材を食事にとりいれていきましょう。