2018.11.30

お酒を飲む時にごはんを控えれば、太らない?

ビール  お酒

あっという間に11月も終わりを迎え、今年も残すところあと1か月です。
これからの季節は忘年会など、 お酒 を飲む機会が増えますね。
暴飲・暴食で体重が増えやすい時期なので、自己管理に努めていきたいところです。

栄養指導をしていると、
『 お酒 を飲むときはお米は食べていません!』と胸を張っておっしゃる方がよくいます。

『 お酒 のカロリーは体に溜まらないから、いくら飲んでも大丈夫ですよね?』

なんていう質問も出てきます。さて、実際のところはどうなのでしょうか?

 

お酒のカロリーは蓄積しないから太らない?


「 お酒 で摂取したカロリーは体内に蓄積されない」と言われています。都合のいいように解釈すると、「 お酒 を飲んでも太らない」となるようです。

「 お酒 のカロリーが体内に蓄積されない」ということは、「 お酒 を飲んでも太らない」ということではなく、「 お酒 から摂取したカロリーを優先的に消費して、 お酒 以外から摂取したカロリーの消費を後回しにしている」ということなのです。

体はしっかりカロリー消費をしている訳です。

 

意外と知られていないのですが、 お酒 は脂質の次に高カロリーです。

 

1gあたりのカロリー

脂肪9kcal お酒(アルコール)7kcal 炭水化物4kcal タンパク質4kcal 

 

 お酒 で摂ったカロリー消費が優先されるため、たくさん飲めば飲むほど食事で摂ったカロリーが体に溜まっていきます。

お店で通常提供される各 お酒 1杯分のおおよそのカロリーはこちら。

生ビール(中ジョッキ1杯)  145kcal
ワイン(ワイングラス1杯)    90kcal
ウイスキー(シングル)    75kcal
ハイボール         70Kcal
日本酒(1合)        200kcal
焼酎ロック         70kcal
ウーロンハイ        95kcal
※あくまで参考数値です。量やカロリーは店によっても異なります。

女性用茶碗で普通盛のご飯(150g)は250kcalです。生ビール2杯でご飯のカロリー分です。
確かにご飯を食べなければ、カロリー摂取は控えられるかもしれません。

 

お酒を飲むときにご飯を控えれば、太らない???


カロリーだけみると、 お酒 を飲むときにご飯を食べないようにすればカロリー過多は防げそうです。


ですが、 お酒 のカロリーはエンプティカロリーといって、体に必要な栄養素が摂れないカロリーです。
ただカロリーだけあって、栄養がないということです。

さらに、アルコールを分解する過程で、ビタミンB1が必要となり、肝臓で中性脂肪の合成がすすみます。
おつまみやご飯を食べないようにして、お酒だけ飲んでいても肝臓が太っていくうえ、栄養不足になっていきます。

お酒だけにすれば太らない、ということはありません。


お酒は適量にし、ビタミンB1を多く含む、玄米や豚肉、大豆、枝豆などの食材を食事にとりいれて、体への負担を抑えていくことをオススメします。

一覧へ戻る