旬の夏野菜を食べよう
日頃、「旬」を意識して野菜を食べていますか?
近年、品種改良や栽培技術の向上により、1年中出回っている野菜も多くなりました。そのため、いつが旬なのか曖昧な野菜もあるのでは。今回は旬の野菜の良さ、特に夏野菜について紹介します。
旬の野菜の良さ
旬の野菜とは、最も適した時期に太陽と大地の恵みを受け育ったものです。新鮮で栄養価が高く、値段も手ごろなのが魅力です。
例えば、冬が旬のホウレン草。
寒さの中、じっくりと太陽の光を浴び光合成を行っています。ゆっくり成長することで、土から良質な栄養分をたっぷり蓄えているのです。
しかし、ギラギラと太陽が照りつける夏では、その暑さからホウレン草がどんどん水分を吸収し、人工的に早く生長させる促成栽培になります。
スピードアップして育ったホウレン草は当然、蓄えられている「栄養分」や「味わい」が旬のそれとは異なってきます。
実際、旬のホウレン草と季節外れのホウレン草の栄養価を比較すると、2倍~それ以上の違いがあると言われています。人参やトマトなどの野菜でも同じ結果が出ています。
夏が旬の野菜~選び方と調理のポイント、栄養成分~
夏に旬を迎える代表的な野菜は、トマト・ナス・きゅうり・ピーマン・トウモロコシ・オクラです。
以下に、選び方と調理のポイント、多く含まれている栄養について記載します。
選び方のポイント | 調理のポイント | 多い栄養成分 | |
トマト | 皮が鮮やかな赤色で、丸み、重みがあるもの | 加熱調理することで甘味や旨味、栄養価がアップ | ビタミンA、C、E |
ナス | 紫色が濃く、ツヤがあり、ヘタの下まで太っているもの | 煮物や漬物のときは水にさらしてアクを抜き、変色防止 | カリウム、ナスニン |
きゅうり | ズッシリと重く、太さが均一のもの | 板ずりや塩もみの下処理で、独特の青臭さが消える | カリウム |
ピーマン | 濃く鮮やかな緑色で、ハリとツヤがあり、肉厚そうなもの | 強火で手早く炒めると、色よく仕上がる |
ビタミンA、C |
トウモロコシ | ふっくらした粒が先までぎっしり詰まったもの | 茹でる時は水からゆっくりと |
ビタミンB1,B2、食物繊維 |
オクラ | 角がしっかりと張って緑色が濃く、表面がびっしりと産毛で覆われているもの | 塩をまぶしてオクラ同士をこすり合わせ、産毛を取ってから茹でる | カルシウム、食物繊維 |
夏は、ナスやきゅうりなど、水分やカリウムが多い食材が旬を迎えます。
それらは体こもった熱をクールダウンさせたり、食欲が落ちた時でも食べやすく不足しがちな栄養素を補ってくれます。
簡単レシピ 夏野菜そうめん
夏野菜のナスとトマトを使ったレシピを紹介します。
夏は料理するのが億劫であったり、食欲が沸かなかったりで、ご飯は麺類だけ、という事もあるのでは。そういった質素な食事ばかりでは、ビタミンなどの栄養が不足し、夏バテに陥りやすいものです。
今回、電子レンジを使った簡単なそうめんのアレンジレシピです。美味しく、お手軽にでき、栄養価もアップ☆ぜひご活用ください。
【材料】(二人分)
そうめん 200g
なす 1本
オリーブオイル 大さじ1
トマト 中1個
Aにんにくチューブ 5cm
めんつゆ 大さじ4
ごま油 大さじ2
すりごま 大さじ1
【作り方】
①ナスを一口大に切り、耐熱容器に入れてオリーブオイルで和える。
②①にラップをかけ、電子レンジで600Wで2分半加熱する。
③トマトを一口大に切り、②とAを和え、冷蔵庫で冷やす。
④そうめんを茹で、冷水で締め、水気をよく切って器に盛りつけ、③をかける。
お好みで温泉卵やツナをトッピングするのもオススメです♪これで、たんぱく質を補うこともできます。
旬の野菜をたくさん食べて、夏バテ知らずのからだを手に入れませんか。
著者プロフィール
椙山女学園大学卒業後、食品原料商社にて様々な食品原料の開発に携わる。現在は、フリーランス管理栄養士として年間500人以上に栄養指導、食品添加物セミナー、企業のコラムなどを執筆。また、マクロビ・薬膳・自然療法・望診を学び、西洋・東洋の面から見た、病気にならない体づくりを研究中。
《保有資格》
管理栄養士 / 管理薬膳師 / 上級望診指導士