春の不調にオススメのお茶
3月は啓蟄や春分を迎え、虫たちが冬眠から目覚めるなど、本格的に春になっていく時期です。
春は季節柄、情緒不安定になりやすいタイミングでもあります。
健やかに過ごすポイントや情緒不安定になりやすい理由、春に起こりやすい不調にオススメのお茶をお伝えします。
春を健やかに過ごすには
春は植物が芽吹き、動物や虫も活発に動き出す季節。生命力や、新しい陽の気が満ちています。その気を逃さず取り入れる「春の養生」の方法をお伝えします。
春になると、やる気や元気も湧き上がってくるはず。そういった気持ちを抑えつけず、心身ともにのびのびと生活することが大切です。ところがこの季節に、気持ちを抑え込み、寒い冬のように閉じこもりがちな生活をしていると、夏になった時にうまく対応していけなる事もあります。夏に冷え性など体調不良になりやすい方は、春に内に活動的に過ごす事がおすすめです。
春に情緒不安定になりやすいのはなぜ?
春は暖かくなって過ごしやすくなりますが、「五月病」のようにやる気がなくなったり、イライラして精神的に不安定になる人も。
薬膳の考え方では、春になると五臓の「肝」が活発に働き出すとされます。その働きが盛んになりすぎると、肝と関連の深い自律神経のバランスを乱してしまいます。そのため、のぼせやめまい、不眠なども起こりやすくなります。
高ぶった肝の「気」を落ち着かせ、整えるには、ストレッチをして筋をのばしたり、春先に出回る葉野菜や、柑橘類を摂るのが効果的です。
春に起こりやすい不調におすすめのお茶
春に起こりやすい不調①【イライラ】
自律神経と関連が深い「肝」が高ぶると、イライラと怒りっぽくなりがち。
「気」の巡りを助けて、気分をすっきりさせてくれる、ミントティー・ウコン茶などがおすすめ。
春に起こりやすい不調②【目の疲れ、充血】
「肝」の機能が高ぶると、のぼせやすくなります。眼やその周り、鼻の粘膜が充血しやすくなります。菊花茶、ケツメイシ茶は、「肝」の余分な熱を冷まして、目の疲れをとってくれます。ぼーっとする時にもおすすめです。
春に起こりやすい不調③【鼻のぐずぐず】
先ほどお伝えしたように、肝の機能が高ぶると、鼻の粘膜が充血しやすくなります。そこに春に多いスギ花粉などが飛んでくると花粉症になり、鼻のぐずぐずが起こりやすくなります。甜茶やしそ茶には、アレルギー症状を和らげると言われています。
ご自身の気になる症状があれば、おすすめのお茶をお試しください。情緒不安定になるのは季節の影響もあるので、自分を責めずにゆったりとした気持ちで過ごしてくださいね。
著者プロフィール
椙山女学園大学卒業後、食品原料商社にて様々な食品原料の開発に携わる。現在は、フリーランス管理栄養士として年間500人以上に栄養指導、食品添加物セミナー、企業のコラムなどを執筆。また、マクロビ・薬膳・自然療法・望診を学び、西洋・東洋の面から見た、病気にならない体づくりを研究中。
《保有資格》
管理栄養士 / 管理薬膳師 / 上級望診指導士