冷えが気になる人にオススメ。コショウ代わりに使える「ヒハツ」
お皆さんは「ヒハツ」というスパイスをご存知ですか?味のアクセントになるだけでなく、冷え対策にとっても効果的な食材。ヒハツについて、どのような食材なのか、効果や摂り方など、一緒にチェックしていきませんか。
「ヒハツ」とは?
ヒハツは、コショウ科に属する香辛料の一種です。主にアジア南部で栽培されており、料理用のスパイスとしてはもちろん、生薬として利用されることもあります。コショウの果実が丸いのに対し、ヒハツの果実は細長い形をしていることから「ナガコショウ」「ロングペッパー」とも呼ばれています。味はコショウに似ていて、ピリッとした刺激があるのが特徴です。また、シナモンに似たほんのり甘い香りも持ち合わせています。
沖縄、特に八重山諸島では昔から利用されていて、島こしょうとも言われます。
沖縄では、「ヒハツ」ではなく、ピパーチ、ピパーツ、ピパチ、ヒバーチ、ヒハチ、フィファチなどさまざまな呼び方をされています。沖縄そばにコーレグースをプラスするように、八重山そばといえば、「ピバーチ」を入れるのが定番。八重山諸島の石垣島や竹富島では、八重山そば店の卓上に必ずピパーチが置いてあります。
「ヒハツ」は体をあたためる?
ヒハツには辛味成分「ピペリン」が含まれています。このピペリンが血管を広げて血流を促進するため、冷え対策に効果的。手足だけでなく、内臓を温める効果もあるといわれています。
これは、東洋医学の面からも同様に、体の芯からあたためる働きに優れ、血行をよくすると言われています。特に胃腸を温める効果にすぐれていて、冷えによるおなかの痛みや張りの解消におすすめです。
毎日続けたい「ヒハツ」の摂り方
ヒハツは胡椒と似た味をしているので、胡椒代わりに利用できます。特に、肉の臭みを抑えるので、肉料理には相性が良いです。少し、シナモンのような甘い風味があるので、初めて使う方は、必ず風味を確認して利用してくださいね。
推奨される摂取目安量は、1日あたり小さじ1/2程度(約1g)です。摂りすぎると胃腸に負担をかけるので注意してください。
ポカポカ効果というと、生姜が思いつきますが、体を温めるには、1回あたり10gほど必要と言われています。1回量で10gを取るのはなかなか難しいですが、ヒハツなら少量で済むので取り入れやすいですね。
とはいえ、ヒハツを使った料理を毎日食べるのはなかなか難しいですよね。
ヒハツが配合されたサプリメントもあるので、食事を基本に適度にサプリメントも取り入れると、ストレスなく生活に取り入れられるのではないでしょうか。
この冬はぜひ、「ヒハツ」でぽかぽかの冷え知らずのからだを目指しませんか。
著者プロフィール
椙山女学園大学卒業後、食品原料商社にて様々な食品原料の開発に携わる。現在は、フリーランス管理栄養士として年間500人以上に栄養指導、食品添加物セミナー、企業のコラムなどを執筆。また、マクロビ・薬膳・自然療法・望診を学び、西洋・東洋の面から見た、病気にならない体づくりを研究中。
《保有資格》
管理栄養士 / 管理薬膳師 / 上級望診指導士