プロテインの種類による違いは?
からだづくりの為にプロテインを検討している方も多いのではないでしょうか。
最近は、ボディビルダーや筋トレをしている人向けにだけでなく、ダイエットやからだづくりを目的とした人向けのプロテインも薬局などでよく見かけるようになりました。
プロテインも原料の違いで様々な種類の商品が出てきています。
最新のプロテイン情報と種類やその違いなどをお伝えしていきます。
プロテインの種類
大きく分けてまず、動物性か植物性の違いがあります。
動物性のプロテインといえば、乳を原料をとしたホエイプロテインやカゼインプロテイン、卵白を原料とした卵白プロテインがあります。
ホエイプロテインは、牛乳から乳脂肪などを取り除いた半透明の液体です。乳たんぱくの一部で、約20%がホエイです。日本語では、乳清といい、ヨーグルトを少し置いた時にできる上澄みの液体の部分のイメージです。
またカゼインは、ホエイたんぱく質以外の乳たんぱく質をいい、乳たんぱく質の内の約80%です。
卵白プロテインは、その名前の通り、卵の卵白の部分を粉末にした、たんぱく質です。
植物性には、代表的なものには大豆を原料としたソイプロテインが挙げられます。その他には、エンドウ豆や玄米、麻、アーモンドなどを原料にしたものもがあります。最近ではコオロギを原料としたプロテインも登場しています。
動物性と植物性プロテインの違い
動物性と植物性どちらのプロテインを選ぶか悩んでいる方も多いと思います。
動物性と植物性プロテインの一番の違いは、必須アミノ酸のバランスの違いです。必須アミノ酸とは、体に必要なアミノ酸ですが、体内で作られず、食べ物からしか補えない栄養素です。
必須アミノ酸が、いったいどれくらいのバランスで含まれているのかを示す指標のことを「アミノ酸スコア」といいます。このアミノ酸スコアの数値は1~100までの数値で表され、100に近ければ近いほど優秀なたんぱく質を含んだ食品だと言われています。
動物性たんぱく質は、このアミノ酸スコアが100に近いものが多く、植物性たんぱく質は、動物性に比べるとやや低め。
では、優秀なたんぱく質を多く含んだ動物性プロテインを選ぶと良いのか?というと、それだけではなく、からだへの吸収率も違うのもポイント。
動物性プロテインは消化・吸収の速度が速く、植物性はゆっくりです。そのため、どのような目的でプロテインを摂るのか、で選ぶプロテインも異なってきます。
筋肉をつけて、からだ大きくしていきたい人は、運動後、傷ついた筋肉を修復するのに、吸収が早くすぐに筋肉へ変わってくれる動物性プロテインがおすすめ。
ダイエット目的の人は、植物性プロテインがおすすめ。摂取後、ゆっくりとからだに吸収されることで、腹持ちがよくなり、間食を防げることが期待できます。
プロテインの種類別の特徴
プロテインの種類によってどのような特徴があるのか記載していきます。
ホエイプロテインの特徴
牛乳が原料。母乳の味に近く、吸収率が早いのが特徴です。味は淡白で、多くはフレーバーがつけられています。一般的に販売されている多くの商品はこのホエイプロテインですが、少し価格が高めです。本格的に体づくりをしていきたい人におすすめです。
ソイプロテインの特徴
大豆が原料。摂取してから吸収されるまでに時間がかかります。(だいたい摂取してから5-6時間)。腹持ちが良いので、ダイエット向き。 水に溶けにくいので、口当たりが苦手な方もいるかもしれません。女性ホルモンと似たはたらきをするイソフラボンが豊富なので、女性には人気のプロテインではないでしょうか。
ピープロテインの特徴
エンドウ豆が原料で、比較的最近出回り始めたプロテインです。エンドウ豆の栽培は、水を多く使わない為、環境にやさしいという点が注目されました。乳糖不耐症、大豆・小麦・卵アレルギーなどアレルギーがある人も摂取できるプロテインです。体が筋肉を作るのに必要とするアミノ酸を全種類を含んではいないので、必須アミノ酸が豊富な他の食物性タンパク質と組み合わせるのがおすすめです。
ライスプロテインの特徴
玄米が原料。ほのかな甘さと香ばしい味で、クセがないのが特徴。米が主食の日本人にはなじみやすい味わいかもしれません。ピープロテイン同様、大豆・小麦・卵アレルギーなどのアレルギーがある方も摂取できるプロテインです。
まとめ
プロテインの種類によって、どのような効能があるのかその違いが分かりましたか?
筋肉をアップさせたい方はホエイプロテインをメインに、ダイエット目的の方は植物性プロテインをメインに利用すると良いのではないでしょうか。効果が違うので、それぞれバランスを取って摂取していくことが一番です。
一口にホエイプロテインやソイプロテインと言っても、原料の違いや製造方法によって、味や口当たりは、かなり違ってきます。苦手な味では継続しにくいですので、毎日続けられそうなプロテインを選べるといいですね。
著者プロフィール
椙山女学園大学卒業後、食品原料商社にて様々な食品原料の開発に携わる。現在は、フリーランス管理栄養士として年間500人以上に栄養指導、食品添加物セミナー、企業のコラムなどを執筆。また、マクロビ・薬膳・自然療法・望診を学び、西洋・東洋の面から見た、病気にならない体づくりを研究中。
《保有資格》
管理栄養士 / 管理薬膳師 / 上級望診指導士