年末の食べすぎ・飲みすぎに負けない!胃腸を整える食事

12月は、一年の中で最も「食べすぎ・飲みすぎ」が起こりやすい季節です。
忘年会、クリスマス、年末の集まり……。
気づけば外食が続き、「胃もたれ」「だるい」「食欲はあるのに胃が重い」などの不調を感じる人が増えます。
そんな時こそ意識したいのが、“胃腸を整える食事” です。
一度疲れた胃腸は放っておくと、年末年始の暴飲暴食につながり、さらに負担が大きくなる悪循環に。
12月のうちに胃腸のケアをしておくことが、健康に年末年始を迎える秘訣です。
今回は、栄養士の視点から、忙しい12月でも無理なくできる胃腸ケアを紹介します。
なぜ12月は胃腸が疲れやすい?
① 外食・脂っこい食事が増える
揚げ物や肉料理が続くと、消化に時間がかかり胃酸が多く必要になります。
② アルコールの摂取が増える
アルコールは胃の粘膜を荒らし、消化機能を低下させます。翌日の胃もたれの原因になります。
③ 暴食になりやすい“イベント続き”
年末年始は、時間帯に関係なく食べることが増えるのでは。そうすると、 睡眠中に消化が終わらず、朝のだるさにつながることも。
④ 冬の冷えで胃腸が動きにくくなる
冷えは血流を下げ、胃の動きを弱めます。
これらが重なることで、12月の胃腸はヘトヘトになってしまいます。
胃腸を整えるための3つの基本
① 「内臓に休息時間を作る」
常に食べ続けると、胃腸が24時間働きっぱなしになってしまいます。
▶ 食べない時間を4〜5時間空ける
甘い飲み物・お菓子も挟まないのが理想。
間食が多い人は、まず「回数を減らす」だけでも効果があります。
② 温かい食事で“内側から温める”
寒い12月は、胃腸そのものが冷えて働きが鈍くなります。
▶ 温かい汁物を1食に1回
・味噌汁
・ポトフ
・根菜のスープ
具材はシンプルでも大丈夫です。温度が胃腸の動きを助けます。
③ 消化の良い食品を味方にする
・おかゆ
・雑炊うどん
・白身魚
・豆腐
・卵
・大根(消化酵素を含む)
「今日は胃が疲れてるな…」と感じた日は、固形物よりも液体に近いものがおすすめです。
食べすぎた翌日の“リセット食”はこれ!
食べすぎた翌日に必要なのは、減らすのではなく“整える”こと。
おすすめは次の3つ。
① 朝は無理に食べない
胃腸が回復する時間を作るために、空腹を感じるまで待ちましょう。
② 水分+カリウムでむくみを流す
・白湯
・麦茶
・ほうじ茶
・バナナ
・ほうれん草
・きゅうり
カリウムと水分を摂ることで、前日の塩分やアルコールでむくんだ体がリセットされやすいです。
③ 具沢山スープ1杯で栄養+温活
胃腸に負担をかけずに栄養が取れる万能メニュー。
大根・ねぎ・生姜など、消化を助けたり、体を温める食材がおすすめです。
年末こそ「胃腸が軽い」をキープ
12月は楽しみが多い季節ですが、食事量や頻度が乱れがちな時期でもあります。
ですが、少しの工夫で胃腸の負担を軽くし、翌日まで不調を持ち越さない体づくりができます。
最後にもう一度ポイントをまとめると…
✔ 胃腸を休める(4〜5時間空ける)
✔ 温かい食事で血流アップ
✔ 消化の良い食品を選ぶ
✔ 食べすぎた翌日は“整える”食事
年末のイベントを元気に楽しむために、「胃腸を整える意識」をぜひ日常に取り入れてみてくださいね。
著者プロフィール
椙山女学園大学卒業後、食品原料商社にて様々な食品原料の開発に携わる。現在は、フリーランス管理栄養士として年間500人以上に栄養指導、食品添加物セミナー、企業のコラムなどを執筆。また、マクロビ・薬膳・自然療法・望診を学び、西洋・東洋の面から見た、病気にならない体づくりを研究中。
《保有資格》
管理栄養士 / 管理薬膳師 / 上級望診指導士















