イライラ解消 にはカルシウム?
寒さもだいぶやわらぎ、春らしい季節となりました。
今年は桜の開花も早く、だんだんと春本番に近付いている気配を感じます。
春は中医学でいうと、肝臓の時期にあたります。
肝臓はエネルギーや怒りを司る臓器で、イライラしやすい季節です。
栄養素でいうと、カルシウムが脳の神経の働きを調整する作用があり、不足すると精神的に不安定になり、イライラもしやすくなります。
今回は、カルシウム不足からくるイライラ解消に最適の食材に注目しました。
イライラ解消 にオススメのカルシウムを含む食べ物
いつも摂取不足が叫ばれている栄養素のカルシウム。
1日700mgの摂取が必要と言われていますが、現状は1日平均500mgしか摂れていない状況。(※)
みなさんは【カルシウム】といえばどんな食品から摂取していますか?
チーズや牛乳、小魚などがぱっと思い浮かぶのではないでしょうか。
700mgを牛乳(100ml)で摂ろうとすると約6杯、プロセスチーズで約5切れ(150g)、ししゃもで10匹分相当です。
牛乳やチーズは食べやすいですが、逆に飽和脂肪酸を摂りすぎる危険性が考えられます。
飽和脂肪酸の過剰摂取は、脂質異常症(高脂血症)や動脈硬化、特に心筋梗塞との関連が高いことが分かっています。
意外に思われるかもしれませんが、実は野菜にもカルシウムが含まれています。
その中でも注目なのはセロリ!
春に旬を迎え、なんと4月のものは12月の3倍ものカルシウムが含まれているんです!
セロリ1本(約150g)でなんと牛乳1杯(100ml)とほぼ同じ量のカルシウムが摂れます♪
春の時期は、ただでさえイライラしやすい季節なので、栄養不足からのイライラはしっかり対処していきたいですね。
また、コンビニやスーパーの惣菜で食事を済ませている方は、リンの摂取が多くなりがちです。
過剰のリンは、カルシウムとくっついて体の外に出ていってしまいますので、さらにカルシウムを摂る意識を高める必要があります。
この時期のセロリはカルシウムが多いので、ぜひ食卓に取り入れてみてくださいね。
セロリの独特な香りや味が苦手な方は、炒めたり、茹でたりなど加熱すると抑えられますよ♪
野菜も上手に取り入れて、カルシウム不足を防ぎましょう!
※出典:平成27年国民健康・栄養調査、日本人の食事摂取基準(2015年版)
著者プロフィール
椙山女学園大学卒業後、食品原料商社にて様々な食品原料の開発に携わる。現在は、フリーランス管理栄養士として年間500人以上に栄養指導、食品添加物セミナー、企業のコラムなどを執筆。また、マクロビ・薬膳・自然療法・望診を学び、西洋・東洋の面から見た、病気にならない体づくりを研究中。
《保有資格》
管理栄養士 / 管理薬膳師 / 上級望診指導士