2025.06.01

雨の日もスッキリ!気分を整える香りと食のチカラ

6月に入り、雨の日が続くと「なんとなく気分が沈む」「身体が重だるい」と感じる方が多くなります。天候の変化によるストレスや湿度の高さは、私たちの心や体にさまざまな影響を及ぼします。実はこうした梅雨時期の不調、中医学の視点から見ると「湿邪(しつじゃ)」や「気の滞り(気滞・きたい)」が関係していると考えられています。

 

中医学から見た梅雨の不調


中医学では、体と心をめぐるエネルギー「気(き)」の巡りが滞ることで、心も体もバランスを崩しやすくなると考えられています。特に梅雨のように湿度が高く日照時間が少ない季節は、「湿邪」によって気の巡りが妨げられ、「気滞」と呼ばれる状態に。

気滞の状態になると、以下のような症状が起こりやすくなると言われています。

・イライラする
・気分が晴れないため息が増える
・食欲がわかない
・頭が重く集中力が落ちる
・便秘やお腹の張り

こうした不調を予防・改善するには、日々の食事で“気を巡らせる”ことがとても大切です。

 

「香り」のある食材で気を巡らせる


気の巡りを助けてくれるのが、香りのある食材たちです。中医学では、「香り」は気を動かし、心身の停滞を解きほぐす力があるとされています。とくに梅雨時におすすめの香り食材はこちらです。

青じそ:胃腸の働きを助け、気を巡らせます。香りで気分もすっきり。
みょうが:頭の重だるさや気分の落ち込みを和らげる力があります。
ミント:清涼感のある香りで、心をリフレッシュ。
柑橘類:レモンやゆず、陳皮(乾燥したみかんの皮)は、気を巡らせ胃腸を整える働きがあります。
生姜:体を温めながら気の巡りを助ける万能食材です。

 

気分スッキリ!おすすめレシピ


気を巡らせる香りの食材は、普段の食事にも手軽に取り入れられます。梅雨の時期にぴったりの簡単レシピをご紹介します。

しそとみょうがの香味おにぎり
温かいごはんに刻んだしそとみょうが、白ごま、少量の梅干しを混ぜておにぎりに。香りが立ち、食欲が落ちがちな時でも食べやすい一品です。

ミントとレモンのはちみつドリンク
ミントの葉とレモンスライスに、はちみつと冷水を注いで爽やかなドリンクに。気分転換や朝の一杯にもおすすめ。

蒸し鶏と香味野菜のサラダ
蒸した鶏むね肉に、しそ・みょうが・ねぎをたっぷりのせて、ポン酢やごま油ベースのたれをかければ、さっぱりとしたメインに。温かいままでも、冷やしても美味しくいただけます。

 

心も軽やかに、季節に寄り添った過ごし方を


梅雨の時期は、無理に元気に過ごそうとせず、少し気分が落ち込んでも「そういう季節なんだな」と受け入れてあげることも大切です。
そのうえで、香りや食の力を借りて気の巡りを整えていくことで、心も身体も少しずつ軽やかになっていきます。

じめじめした日が続く6月。自分をいたわるやさしい食卓で、健やかな夏への準備をしていきませんか。

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