春のイライラ・だるさは「肝」と自律神経から。整える食事と旬の食材

3月は、寒暖差に加えて、年度末〜新生活準備で生活リズムが変わりやすい時期。なんとなく眠い、だるい、気分が落ち着かない…といった“春のゆらぎ”を感じる方も増えます。そんなときこそ、食事は「頑張る」よりも“整える”が合言葉。今回は、東洋医学と栄養学の両面から、3月を軽やかに過ごす食養生をまとめます。
目次
東洋医学でみる春:キーワードは「肝(かん)」と“気”の巡り
東洋医学では春は、五臓の「肝」とつながりが深い季節とされます。肝は“気(エネルギー)”や“血”の巡りをスムーズにする役割のイメージ。春は自然界の上昇エネルギーが高まり、私たちの内側でも気が上にのぼりやすくなるため、イライラ・のぼせ・目の疲れ・頭が重い感じなどが出やすい、と捉えられます。
だから春の養生は、巡りを促しつつ、たかぶりすぎをやさしく鎮めることがポイントです。
栄養学の視点:自律神経が揺れるときに意識したい栄養素
春の“ゆらぎ”は、自律神経やストレス負荷と無関係ではありません。
そこで食事では、まず「エネルギー代謝を回す」ことを意識します。ビタミンB群は、糖質やたんぱく質などの代謝を助ける働きがあり、忙しい時期の土台づくりに役立ちます。ビタミンB1・B2・ナイアシンがエネルギー代謝を助け、B6はたんぱく質代謝を助ける、ということは覚えておくと便利です。また、緊張が続いて力が抜けないときは、ミネラルの「マグネシウム」も見直したいところです。マグネシウムは300種類以上の酵素を活性化する働きがあり、筋肉の収縮や神経情報の伝達、体温・血圧の調整にも関与するとされています。
3月は「旬」を味方に。軽やかさをくれる春の食材
食養生でいちばん取り入れやすいのが、旬の食材。
春の旬の例として「菜の花、イチゴ、アサリ、タケノコ」が挙げられます。春野菜のほろ苦さは、東洋医学的にも“巡り”のスイッチになりやすい存在。ここに、良質なたんぱく質(魚・大豆・卵など)を組み合わせると、満足感が続きやすく、主食だけで済ませてしまうのを防げるため、忙しい日でも栄養バランスが崩れにくくなります。
今日からできる「春の整えごはん」3つのコツ
1)朝食は“軽くてもいいから”抜かない
春はリズムが乱れやすい分、まずは食事の時間を固定して体内時計を整える意識をすることがおすすめです。おにぎり+味噌汁、ヨーグルト+果物など、軽い食事だけでもOKです。
2)「主食・主菜・副菜」の日が7割あれば合格
完璧を目指すほど続きません。主食(ごはん等)+主菜(魚・肉・卵・大豆)+副菜(野菜・海藻・きのこ)を“7割できたら合格”にして、外食や中食も利用することに罪悪感を感じないようにすることがポイントです。少しずつでもよいので継続することが成功の秘訣です。
3)食べ方を整える:ながら食べより“ひと口集中”
忙しい時期ほど、スマホを見ながら食べがちですが、満足感が下がって食べ過ぎにつながりやすい面があります。ピュアフィールドのコラムでも、ながら食べは満足感の低下や早食いにつながりやすいこと、よく噛むことのメリットなどをお伝えしています。「最初の3口だけでもスマホを置く」など、小さな実践が意外と効果がありますよ。
まとめ:3月は“巡らせて、鎮めて、満たす”
春は、東洋医学では「肝」を意識して巡りを整える季節。栄養学では、代謝を支えるビタミンB群や、神経・筋肉の働きに関わるマグネシウムなどを“食事の土台”として意識すると、忙しい時期でもコンディションが安定しやすくなります。旬の菜の花、いちご、あさり、たけのこも上手に取り入れて、3月を軽やかに過ごしていきたいですね。
著者プロフィール
椙山女学園大学卒業後、食品原料商社にて様々な食品原料の開発に携わる。現在は、フリーランス管理栄養士として年間500人以上に栄養指導、食品添加物セミナー、企業のコラムなどを執筆。また、マクロビ・薬膳・自然療法・望診を学び、西洋・東洋の面から見た、病気にならない体づくりを研究中。
《保有資格》
管理栄養士 / 管理薬膳師 / 上級望診指導士













