9月3日は秋の睡眠の日。睡眠の質を上げる食べ物とは?
9月3日は何の日か、ご存じでしょうか?
“ぐっすり”という語呂合わせから「睡眠の日」とされています。ちなみに「睡眠の日」は春(3月18日)と秋(9月3日)の年2回あります。
しっかり寝ているつもりだけどなんだかシャッキリしない、朝起きるのが億劫、など睡眠に問題を抱えてはいませんか。
今回は、睡眠の質を上げる食べ物や栄養素を紹介します。
睡眠の悩みはラフマで解決! ・ 東洋医学の観点からみた不眠のタイプ別 オススメ食材 のコラムでも、良い睡眠に導くにはどうすると良いか記載していますのでご参考ください。
睡眠の質を高めるにはメラトニンの分泌が重要
先のコラムにも、メラトニンの重要性は記載していますが、メラトニンは睡眠の質に関係していて、「眠りを誘うホルモン」といわれています。
メラトニンは、脳の松果体と呼ばれる部分から分泌され体内時計をリセットする役目があります。メラトニンがしっかり分泌されている時は、覚醒と睡眠の切り替えがスムーズです。
メラトニンが分泌し始めるのは朝起きてから約15時間後と言われています。就寝1~2時間前はさらに上昇して、メラトニンの分泌が増えると副交感神経が優位になり、呼吸や脈拍が安定しやすく深い眠りへ導きやすくなります。深部体温も下がりやすくなるので、自然な眠気が起こりやすくなります。7時に起床すると22時くらいに眠りにつきやすい状況となります。
また、メラトニンの原料となるセロトニンがしっかりと分泌されていることもポイントです。
セロトニンは、脳内の神経伝達物質で、精神の安定や感情、睡眠など人間の機能に深く関与していて、分泌されると幸せをを感じやすくなります。太陽の光を浴びたり、ウォーキングをしたりすることで、セロトニンが分泌されやすくなります。
メラトニンの分泌を高めるためには、昼までにセロトニンがしっかり分泌されるようにするとよいですよ。
睡眠の質を高められる食べ物と摂取する時間
睡眠の質を高めるには、メラトニンの材料となるトリプトファンの摂取が欠かせません。食品からしか摂取できない必須アミノ酸(たんぱく質)です。
体内に取り込まれたトリプトファンはセロトニンを経由してメラトニンに変化します。
トリプトファンは、卵、魚、大豆製品・乳製品などに豊富に含まれていて、摂取してから15〜16時間でメラトニンに変化するといわれています。
眠りの質が悪いからと言って、夜にトリプトファンが多いものを摂取しているようではその効果が発揮されません。
23時ごろまでには眠りにつきたいと思っているようでしたら、朝ごはんは8時までに、トリプトファンたっぷりの食事を摂ることがポイントです。
【トリプトファンが多い食品】
大豆製品:豆腐、納豆、味噌、しょうゆなど
乳製品:チーズ、牛乳、ヨーグルトなど
肉類・魚介類:部位や種類によって150~250mg程度含まれています
穀類:白米やパンなど、90mg程度含まれています
まとめ
睡眠の質を上げる食事のポイントは、朝食にたんぱく質を積極的に摂ることです。
トリプトファンを多く含むたんぱく質をしっかり摂ることで、睡眠の質の向上を期待できます。朝食はおにぎりだけ、食パンとコーヒーだけ、といった食事ではなく、ごはんに玉子焼きや納豆、焼き魚などを朝食のメニューに加えて、トリプトファンを意識した献立を考えてみてはいかがでしょうか。
著者プロフィール
椙山女学園大学卒業後、食品原料商社にて様々な食品原料の開発に携わる。現在は、フリーランス管理栄養士として年間500人以上に栄養指導、食品添加物セミナー、企業のコラムなどを執筆。また、マクロビ・薬膳・自然療法・望診を学び、西洋・東洋の面から見た、病気にならない体づくりを研究中。
《保有資格》
管理栄養士 / 管理薬膳師 / 上級望診指導士