にんじんの栄養を2.7倍もアップさせる方法
連日暑い日が続き、すっかり夏ですね。
夏野菜といえば、何を思い浮かべますか?
トマト、なす、とうもろこし、ズッキーニ、すいか・・・などなど、たくさんありますね!
過去にも何度か旬の野菜を紹介しましたが、旬の野菜は栄養価が高いので旬を意識してもらうととても良いです。
では、突然ですが、にんじんの旬はいつでしょうか?
根菜類なので、冬のイメージがあると思いますが。
実は、春にんじんと言われる、春夏が旬のにんじんもあるのです!
こんなに違う!春にんじんの栄養
にんじんに代表される栄養素は、βカロテン!ですね。
こちらのグラフは、にんじんに含まれる月別のカロテン量を示しています。
月によって、大きく変動していることが分かると思います。
冬が旬だと思っていたので、当然、冬にかけてがカロテン量が多いだろうと踏んでいたのですが。
なんと、6月~9月にかけてが一番カロテン量が多くなっています。
これからの季節が一番カロテンが含まれています!
これは今の時期にしっかり食べたいですね。
にんじんの栄養が2.7倍もアップする方法
このカロテン、実はそのままではとても体への吸収率が悪いのです。
栄養を摂らないと、と思ってスティックサラダや野菜ジュースで摂っている方。
カロテンに関してはあまり吸収が出来ていないので要注意です。
カロテンは油溶性の栄養素。
油と一緒に摂る事で、生で摂るよりも2.7倍も体内への吸収率が違うことが分かっています。
なので、ドレッシングをかけたり、炒め物などにして食べるといいですね。
にんじんの栄養をしっかり働かせるには
βカロテンは、体内でビタミンAに変わる栄養素です。
ビタミンAは体内で、皮膚・粘膜・目の健康などに関わるビタミンです。
一つ例を挙げると、ビタミンAがしっかり摂れていると、風邪などのウイルスから体を守る働きがしっかりできています。
鼻や口、のどは外の世界とつながっているため、チリやほこり、ウイルスなどからからだを守らなければなりません。
この鼻や口、のどは粘膜で覆われていますね。この粘膜の材料になるのが、ビタミンAとタンパク質です。
意外と知られていないのですが、ビタミンAは、胃で分解され、小腸に吸収された後、タンパク質とくっついて体中に運ばれます。ビタミンAに働いてもらうには、しっかりとタンパク質も摂っていないと意味がありません。
にんじんはそのままで食べるのではなく、油と一緒に摂る事、ツナやお肉、お豆腐などのたんぱく質と一緒に摂る事を頭に入れて、しっかりビタミンAをとりましょうね。
著者プロフィール
椙山女学園大学卒業後、食品原料商社にて様々な食品原料の開発に携わる。現在は、フリーランス管理栄養士として年間500人以上に栄養指導、食品添加物セミナー、企業のコラムなどを執筆。また、マクロビ・薬膳・自然療法・望診を学び、西洋・東洋の面から見た、病気にならない体づくりを研究中。
《保有資格》
管理栄養士 / 管理薬膳師 / 上級望診指導士