腸内環境 を整えるオリゴ糖の種類と働き
腸は、食べ物を消化・吸収するだけでなく、独自の神経系を持っていたり、幸せホルモンと言われれる「セロトニン」の90%を生成することからも、『腸は第二の脳』ともいわれ、腸内環境 を整えることに注目されています。
腸内環境 を整えるのに必要なオリゴ糖。どのような働きと種類があるのか、ひも解いていきたいと思います。
目次
▼腸内環境を整えるには善玉菌を増やす
▼善玉菌を増やすにはオリゴ糖をとる
▼オリゴ糖とは?
▼たくさんの種類があるけれど、どれを摂ればいいの?
▼まとめ
目次
腸内環境 を整えるには善玉菌を増やす
腸内環境を整えるのに重要なポイントは、腸内での善玉菌の割合を多く保つことです。
人間の腸には100種類以上、100兆個以上もの細菌が生息しています。
これらの細菌は、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3種類に分けられ、それぞれが適正な割合で保たれていることが腸内環境が整っている状態です。
腸の状態がよくなると悪玉菌は棲みづらくなり、反対に善玉菌は快適に働けるようになります。
善玉菌が優勢にはたらいていればいい腸内環境といえますが、腸内環境は食事や運動、睡眠などの影響で変化してしまいます。腸内環境が悪化すると、便秘や下痢などのおなかの不調、肌荒れなどが現れてきます。
腸内環境を整えるには、腸内の善玉菌を増やすことが大切です。そのためには、食生活を工夫することが近道です。
【腸内環境 を整える】善玉菌を増やすオリゴ糖をとる
その善玉菌を増やすには、①善玉菌そのものを摂る、②善玉菌のエサを摂る の2方法があります。
①善玉菌そのものの摂り方については、こちらのコラムに善玉菌が入った食品について紹介していますので、ぜひご参照ください。
善玉菌そのものを補っていくことも大事ですが、②善玉菌のエサを摂る、という事も同様に大事です。善玉菌のエサには食物繊維とオリゴ糖があります。日本人は食物繊維が不足しがちですので積極的に摂っていきましょう!
さて、ここではオリゴ糖について深堀りしていきます。
【腸内環境 を整える】オリゴ糖とは?
オリゴ糖を理解するには、糖質について知っておく必要があります。糖質オフダイエットなどが流行っているので、おおよそのイメージは沸くでしょうか。
糖質は、糖の大きさによって種類が3つに分けられます。
最も小さい糖質の代表がブドウ糖や果糖で、単糖類と呼ばれます。この単糖類が数十~数千個つながったものは多糖類と呼ばれ、身近なものにデンプンや寒天、食物繊維などがあります。
オリゴ糖とは、単糖類が2から10個つながったものを指します。オリゴ糖の「オリゴ」は、ギリシャ語で「少ない」という意味があります。
【腸内環境 を整える】どのオリゴ糖を摂ればいいの?
オリゴ糖には約20種類もあって、それぞれ特徴が違います。
よく見かけるオリゴ糖6種類について、どのように違うのかをまとめましたので、商品を選ぶ際の参考になればと思います。
効果の差はありますが、「腸内細菌のバランスを良くし、腸内環境を整える」ことはオリゴ糖共通です。
オリゴ糖の種類によって、何が違うというと、
・相性のいい乳酸菌がある
・悪玉菌を抑制する力の差がある
・消化吸収の差がある
といった点での違いあります。
主要なオリゴ糖6種について違いをまとめました。
※オリゴ糖製造会社各社の資料よりデータ作成
オリゴ糖は、小腸などで吸収されてしまう"消化性"のものと、消化されずに大腸まで届く"難消化性"のものがあります。
難消化性のものは血糖値も上げにくく、血糖値が気になる方には甘味料として使用するのもおすすめです。
まとめ
オリゴ糖には様々な種類があり、効果もさまざま。人の腸内フローラも日々変化しており、その時々によって必要なものが変化します。そのため、どのオリゴ糖が良いというわけではなく、少しずつ色々なものを摂っていくことをオススメします。
著者プロフィール
椙山女学園大学卒業後、食品原料商社にて様々な食品原料の開発に携わる。現在は、フリーランス管理栄養士として年間500人以上に栄養指導、食品添加物セミナー、企業のコラムなどを執筆。また、マクロビ・薬膳・自然療法・望診を学び、西洋・東洋の面から見た、病気にならない体づくりを研究中。
《保有資格》
管理栄養士 / 管理薬膳師 / 上級望診指導士